【月間トピックス】2026年2月号
7年前に新築した、鉄骨造4階建て社屋の施工不良事例です。
天井に貼られているロックウール化粧吸音板が、各所で剥がれてきています。 自重でたわんだ段差は、5~10mmほどもあり、手で触ると留めビスが効いていない状況が分かるほどでした。

天井面を調べてみると、455mm×910mmの大きさのロックウール化粧吸音板が、すべて下の写真のように、軽量鉄骨下地に15本のビスで直貼りされていました。

材料メーカーの吉野石膏では、この大きさのロックウール化粧吸音板には、20本/枚以上の留めビスが標準仕様とされています。
その根拠は、『公共建築工事標準仕様書』や日本建築学会発行『建築工事標準仕様書・同解説JASS26』にあり、天井のボードの留め付けは周辺部 150mm程度、中間部 200mm程度となっています。
長辺は910mmですから、周辺部ビス間隔150mmを守るとビス7本は打つ必要があり、また中間部ビス間隔200mmを守るとビス6本は打つ必要があります。7本+7本+6本で合計20本のビスを1枚当たり打たなければいけない規定です。
それに対して、この天井では1枚当たり15本しかビスが打たれておらず、実際に各所で剥がれてきました。
また、落下しかかっているのは天井化粧吸音板だけでなく、ダウンライト型照明器具も各所で下がっていました。


天井裏を調べてみると、開口部を開けるために軽量鉄骨の野縁が切断され、その後の開口補強がされていないため、照明器具の取付バネが野縁に掛かっておらず、照明器具はロックウール化粧吸音板に直接引っかけられて、吊り下げられているだけの状態でした。
施工会社と交渉をして、すべてのロックウール化粧吸音板にビスの増し打ち、ダウンライト型照明器具の開口部には補強鉄板を無償で入れることになりました。
