[動画で見る事例] 施工不良コンクリートの検体採取

調査の経緯

あるハウジングメーカーが手掛けた新築住宅の、コンクリート施工不良の調査です。地下1階駐車場が鉄筋コンクリート造、地上2階が枠組み壁工法の木造の建物でした。問題が起きたのは、地下の鉄筋コンクリートの部分です。
コンクリートは、せき板内部の鉄筋周辺や型枠の隅々まで充填され、密実なコンクリートが得られるように棒状振動機や型枠振動機を使用した「締め固め」を行います。
締め固めが充分にされないコンクリートは、気泡・豆板・不充填部がある欠陥を内包し、構造性能や耐久性能の低下の原因になります。
駐車場天井部の豆板部分に不安を覚えた施主の依頼で、非破壊検査で内部の空洞を確認しコンクリートの打ち直しを施工会社に要望しました。
交渉後に建物は、既に出来上がっている部分をすべて解体し、別の設計・施工会社で再建築することになりました。
調査は、梁の主筋周りのコンクリートの様子を再確認するために、コア検体を採取して目視確認したものです。
採取したコア検体の表面には、無数の気泡が存在して、主筋周りには空洞も確認できました。